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会長あいさつ

神永 晉

コロナが進めた社会の時計

中野 義昭

一般社団法人 エレクトロニクス実装学会 会長

この度、エレクトロニクス実装学会の会長を拝命いたしました東京大学の中野義昭です。私はこれまで、光エレクトロニクス、特に半導体を用いた光デバイス、光集積回路、およびそのプロセス技術、実装技術(光回路実装)の研究に携わって参りました。エレクトロニクス実装学会との関わりを振り返りますと、1994年9月に、当時のプリント回路学会下の光回路実装技術委員会(初代委員長:慶應義塾大学 佐々木敬介教授)の立ち上げに参画し、当時あまり知られていなかった光回路実装技術の啓蒙のため、回路実装学会誌10巻5号(1995年8月)に「光回路実装技術」の全冊特集を企画したことが印象深く思い出されます。同技術委員会では、第1期から今日に至るまで委員を務めて参りました。2002年には日本プリント回路工業会の標準化活動の一環として、光電子回路実装標準化委員会を立ち上げ、今日まで委員長を務めています。学会運営に関しては、2003年から2年間理事を、2008年から2年間常任理事・技術運営委員会委員長を務め、2018年から2年間は監事を務めました。今般、会長を拝命することとなり、改めて重い責任を感じている次第です。これまで本会から賜ったご恩に少しでも報いることができるよう微力を尽くして参る所存ですので、会員各位のご協力を賜れれば誠に幸いに存じます。

さて一年前の巻頭言で、神永前会長が、新型コロナウィルス感染症が学会にもたらした影響について初めて言及されました。今思い返すと、その頃は丁度第1波が落ち着いた頃でしたので、このまま終息するのではないかという期待もあったかもしれません。しかしその後第2、第3、第4波に襲われ、結果的には一年後の今日もコロナ以前の生活を取り戻すことはできていません。当初は緊急避難的生活様式と思われたものが、今となっては新たな様式として定着しつつあると感じます。その「新たな様式」とはひとことで言えば「社会活動をサイバー空間で営む」ということであり、それ自体は多くの人が到来を予測していたことではあります。しかしここまで早く到来するとは誰も予測していなかったのではないでしょうか。コロナ禍が、時計の針を一年で十年分回してしまい、もう逆戻りできないところに来てしまったように思われます。

神永前会長は一年前の巻頭言で「新しい生活様式に向けてエレクトロニクス実装技術がその力を発揮する大きなチャンスが訪れた」と述べておられました。奇しくもこの一年で「「「新しい生活様式」を支える基盤としての半導体の重要性がクローズアップされ(安全保障もからんで)半導体エレクトロニクスに対し久しぶりに強い社会的期待が寄せられるようになりました。この状況は、まさに前会長の予言の通りです。世界競争の中で苦戦を強いられがちであったエレクトロニクス産業ではありますが、コロナ禍を境に、不連続的に発展成長する可能性が出てきたと言えます。今こそ学会の力で、ポストコロナ時代のエレクトロニクス実装技術を創成して行こうではありませんか。

東京大学 大学院工学系研究科
Vol.24 No.4 巻頭言より

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