MES2003開催報告


2003年10月16日(木), 17日(金)

大阪大学 コンベンションセンター

 

1.MES2003の開催にあたって
   第13回マイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES2003)は2003年10月16日~17日の2日間,大阪大学コンベンションセンターで開催することが出来ました。本シンポジウムは旧来の「実装」,「組み立て技術」的な領域を超え,材料,デバイス,モジュール,基板はもとより,ナノテクノロジー,MEMS,光実装,評価・解析,システム設計まで幅広い技術について議論する場として多くの賛同を得ています。
   ここ数年,中国をはじめとするアジア勢の台頭や世界的なITビジネスの減速の影響で,我々電子産業に関わる技術者・研究者は大変厳しい事業環境に置かれています。こういった逆風のなかで,今回,発表論文数101件,招待講演2件,全参加者数607名を集め,各講演会場は立ち見が出るほど盛況であったことは,これからの技術/製品開発において,実装技術への期待の大きさの現れであったと思います。
   また,機関別の発表件数を見てみますと,民間メーカの65件に対して,大学と研究機関からの発表が36件にものぼり,全体の1/3を占めるようになりました。これまで実装関連の講演会やシンポジウムは民間メーカからの発表が大半でしたが,大学や研究機関からの発表が増えることにより,メカニズムの解明や解析,新しい現象の応用など様々な角度から研究が深堀りされるようになってきています。今後,ますます実装技術がエレクトロニクス産業の基盤技術として進展していくものと確信しています。
それぞれの発表内容は,以下,セッションごとに報告がありますが,最近の注目技術を分りやすく解説していただいた招待講演2件に始まり,古くて新しいめっき技術,高信頼化に向かう鉛フリーはんだ技術,超音波接合を利用したフリップチップ技術,部品内蔵基板への取り組みや,講演会場に入りきれず廊下まで参加者が溢れたナノテクノロジ技術など,各セッションとも有益な発表と多角的な討議がなされました。
   最後に本シンポジウムを開催するにあたり,共催いただいた大阪大学産業科学テクノロジーセンター,論文委員,組織委員の方々,そして当日の運営に協力いただいた学生の皆様,学会事務局各位のご尽力に感謝申し上げます。

(組織委員長/榎本 亮)

 

開催にあたって 会議の概要 セッション報告 MES2003を終えて

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